いつもクライアントさんの「体」と向き合っている。彼らが語る不安や疲れ、その根っこを辿ると、ある共通のテーマに行き着くことがある。
それは、「触れ合い不足」。
正直、現代社会は便利になった。リモートワーク、SNS、効率化ばかりだ。でも、その進化の裏側で、私たちは大切な何かを急速に失ってしまった気がする。人との物理的な距離が遠くなり、気軽に触れることがタブー視されるような風潮もあるだろう。感染症対策やハラスメント意識の高まりも影響しているんだ。少子高齢化や核家族化もね。
この「目に見えない触れ合い不足」こそが、孤独や不安、依存症の背景に潜む、深刻なストレスかもしれない。私たちは、古来から触れることで、言葉よりも先に心を通わせてきた。命を繋ぎ、安心と絆を育んできたもの。私たちが忘れていた、触れ合い(タッチ)の秘密を、科学と東洋医学の視点から紐解きたい。日常生活でできる回復法についても、もちろん伝える。この体との関係性を、もう一度、気持ちいいものに作り直していくヒントが、きっと見つかるだろう。

【触覚のチカラ】なぜ「ふれあい」は心のクスリなのか?孤独・不安を和らげる「気」とセルフケアの秘密
孤独は「喫煙と同じくらい」危険、触れ合いが命を救う理由
触れ合いは、私たちが生きる上で、単なる心地よさの問題じゃない。心身の健康そのものを支える、必須の条件だ。
人間は言葉よりも先に、触れることで心を通わせてきた。赤ん坊を抱く母親のように、触れる瞬間が絆を育む。
赤ちゃんがお母さんに胸の上で抱かれる「カンガルーケア」は有名だ。肌と肌を触れ合わせることで、体温が安定し、呼吸や心拍数が落ち着くという報告がある。免疫力が上がり、愛情ホルモン(オキシトシン)が母親と赤ちゃん両方で増える。これは、良いことづくめだ。大人にとっても、高齢者にとっても、生きる上で欠かせない条件だと私は思います。
逆に、触れ合いが極端に少ない環境で育った子どもは、体や知能の発育が遅れたという事例がある。気分や認知を自分でコントロールできなくなる障害が成人後も続いた、ということがあった。それくらい、触れ合いは人間にとってものすごく大事なことなんだ。
大人で触れ合いの数が少なくなると、孤独感や社会的孤立を感じやすくなるだろう。多くの機関が、孤独は早死にリスクを30%も高めると報告している。これは、喫煙や肥満と同等の、深刻な健康リスクだ。スキンシップでストレスホルモンが抑えられないと、慢性的なストレス状態が続きやすい。神経がピリピリとしたモードから切り替わらなくなる。不眠やイライラが増える。気分が落ち込み、鬱傾向になるかもしれない。SNS依存、アルコール、ギャンブル、ゲーム依存などに傾きやすくなる可能性もある。
私たちが直面している孤独という世界的な大問題の根っこには、実は、この触れ合いの断絶があるのかもしれない。高齢者について見てみても、孤独な高齢者はそうでない人に比べて、認知能力の低下や認知症発症リスクが著しく高いことが分かっている。逆説的だが、マッサージなどの触れ合いケアで、不安や抑鬱スコアが大幅に激減したという報告もある。触れ合いは、あくまで安全な場所や人との間で行われることが大事だ。
「気持ちいい」の正体は肌のセンサー:体は最適スピードを知っている
触れ合いがなぜこんなにも「気持ちいい」のか。そのメカニズムは、最近の研究でかなり詳しく分かってきた。
それは、皮膚に存在する**「C触覚繊維」**という、触れ合い専用のセンサーのおかげだ。
C触覚繊維は、毛のある皮膚に豊富だ。優しく触れられるソフトタッチに反応する。撫でられると、このセンサーが「心地よさ」を脳に信号として送る。これによって、幸せホルモンのセロトニンや愛情ホルモン(オキシトシン)が分泌されるんだ。ストレス軽減、血圧低下、落ち着きや睡眠の質の向上、やる気アップや自律神経の調整効果があることが、はっきりと分かっている。腕、背中、足、顔などが特に多い。確かに顔や頭を撫でられると気持ちいいと感じる場所ですよね。
面白いことに、C触覚繊維が最も気持ちいいと感じる「撫でるスピード」も特定されている。それが、1秒間に3cmから10cmのスピード。大体これくらいの速さだ。ご自身でやっても、十分気持ちいいと感じるはずだ。実は、このスピードこそ、お母さんが子どもを撫でる時のスピードと一致している、という発見があった。なんと!この説明を聞いたとき、私は正直驚きました。
私たちの体は、頭で考えなくても、本能的に「一番気持ちよく触れるスピード」を知っている、ということなんだ。体さんの感覚に素直になれば、別に頭で考えなくても、一番気持ちいいスピードに自然となるだろう。
細胞が光る?東洋医学の「気」と現代科学「バイオフォトン」
東洋医学で昔から言われてきた「気」や「ツボ」の正体、そして私たちが無意識に行う「手当て」の行為には、最新の生物科学から見えてくる、驚くべき真実が潜んでいるかもしれない。
私は東洋医学の治療家として、長年「気」の交流を施術で扱ってきた。日本語には「元気」「気持ち」「天気」など、「気」がつく言葉が多い。東洋医学では、「気」が流れ、循環している状態が「健康」だと言われている。気が止まっている状態を、私たちは「病気(気が病む)」と呼ぶんだ。この病は「止まる」「病む」の意味でもある。
この「気」の正体に迫る研究として、私が今一番気になっているのが、**「バイオフォトン」**なんだ。
バイオフォトンとは、人間を含む全ての生物が発している、ホタルの光よりも遥かに弱い「超弱い光」のことだ。日本の東北大学の稲葉博士の研究チームは、人間の皮膚から放たれるバイオフォトンを可視化することに成功した。早稲田大学の小林博士のチームも、人体からのバイオフォトン全身画像の撮影に成功している。つまり、私たち自身が今も光っている、ということなんだ。
この光の強さは部位ごとに異なるパターンがあり、夕方に最も強くなるという共通のパターンも見つかっている。
バイオフォトン研究のホットなポイントは、この光が何の役に立っているのか、まだ分かっていないということ。一つの面白い説として、「細胞間コミュニケーション説」がある。これは、細胞がバイオフォトン(光子)を用いて、隣り合う細胞同士で情報伝達の手段にしているのではないか、という説だ。心臓の拍動や脳波のリズムのように、細胞群がバイオフォトンで同期している可能性が考えられている。
もしバイオフォトンが、全身の細胞間での情報伝達の媒体になっているとしたら。昔から言われていた「気」や「ツボ」(経絡)の正体も、科学的に証明される日が来るかもしれない。実際、東北大学の稲葉博士は、ツボや経絡の位置とバイオフォトンの関連性を研究されていた。
手当て(手を当てる行為)は、古今東西、世界中の文化に見られる人類共通の行為なんだ。怪我や痛みがある時、そこに自然と手を当てたくなる人間の無意識の本能。もしバイオフォトンで細胞間の情報のやり取りが行われているのなら、触れ合うことで他人同士で情報のやり取りが可能なんじゃないかとも考えられるよね。だから、無意識に手を当てたくなっていたのかもしれない。
「あの人とは気が合う」「生理的に無理」「肌感覚でわかる」といった、私たちが日常的に使う直感や言葉の正体は、実はこの触れ合いによるミクロな光信号のやり取りなのかもしれない。
孤独感を払う「セルフタッチ」:自分を大切にする最初の習慣
触れ合いの価値は疑う余地のないエビデンスがある。でも、忙しい毎日や一人暮らしで、なかなか人と触れ合う機会を持てないという人も正直多いだろう。そんな方におすすめなのが、セルフタッチだ。自分で自分に触れるということ、つまりご自愛だね。
触れ合いの最初の単位は、まずはこの体との触れ合いだと私は思う。大人になってから、自分の体に丁寧に触れてあげたことはあるだろうか。それはあまりにももったいない。この体に丁寧に触れることは、自分自身を大切にすることとイコールです。セルフタッチやセルフハグは、実際に安心感やストレスを軽減することが確認されている。大人になってからのトラウマケアとしても一定の効果が認められているんだ。
自分自身を丁寧に大切にできる人が、初めて、本当の意味で他者とも気持ちよく触れ合えるようになる。その始まりが、この体へのセルフタッチだ。
具体的なセルフタッチの方法を、いくつか紹介したい。
まず意識してほしいのは、「触る」状態と「触れる」状態は違うということだ。力を込めて「握りしめる」のではなく、「寄り添ってあげる」感覚でやってみる。
試しに、手のひらで指と指を交差させてみよう。このとき、左右の手が温かいと感じるスピード感を探ってみる。ぬくもりを感じるスピードで触れ合うことができたら、それは総合的に「触れている」ことと「触れられている」ことの両方を感じている状態。この触れ方ができると、相手を不快にさせない触れ方になる。
夕方、自宅のリビングで、窓から入る西日が手のひらを照らしている。その光の中で、両手を優しく交差させ、ゆっくりと撫でる。その動作一つで、私は安堵のため息が出た。心地いい。
この温かい感覚がつかめてきたら、今度は両手を交差させて回してみる。右も左も負担なく、落ち着いて回せるスピードが大事だ。これは陰陽のバランス、太極図を表す動きにもなる。自分自身の体の「陰の気」と「陽の気」が調和していくセルフタッチになるでしょう。
次に、指の腹と腹をそっとくっつけて、滑らかに回してみる。これもまた、力は抜きすぎず、入れすぎず。指先が「触り合っている」感覚ではなく、「触れ合っている」感覚が大事だ。フェザータッチと呼ばれるように、なめらかに触れてあげるだけで、心が落ち着くものだ。指の腹は感受性が高い。
最後に、頭を撫でてあげることを習慣にしてほしい。先ほど話したC触覚繊維が気持ちいいと感じる「撫でるスピード」を思い出し、お父さんやお母さんが子供を撫でてあげるようなスピード感で、丁寧に撫でてあげる。特に、自己肯定感が低いと感じる方や、自分にセルフジャッジ、セルフハラスメントをしてしまう人は、夜寝る前などに「今日も一日お疲れ様、よくやったね」と、ねぎらいのメッセージを込めて、優しく頭を撫でてあげるんだ。
頭が触れられていると感じてみてください。頭の中で詰まっていたものがバーっと出てきて、泣けてきたり。ほっとして肩の力が抜けたり、そういうことが起こる。いい眠りになったり、睡眠の質も良くなったりもする。
セルフタッチは、日常に取り入れやすい最高の習慣だ。お風呂で体を洗う時でも、顔に美容液をつける時でもいい。まずはこの体との触れ合いを丁寧にすることから、あなたの健康は再スタートするだろう。
私からのメッセージ
私たちが生きる上で、触れ合いは命を繋ぎ、安心と絆を育んできた、最も根源的なコミュニケーション方法だ。現代社会で失われつつあるこの価値を再発見し、この体との関わりを新しい視点から捉え直すことが、今、非常に大事な気がする。
「触れ合い不足」は、あなたの不調や依存傾向のサインかもしれない。体は本能的に、あなたがどう触れられたいか、どう触れてほしいかを知っている。
もし、あなたが「もっと触れ合いを深めたい」「自分の体の声を聞きたい」と感じたなら、私と一緒に、あなたの心と体の調和を目指さないだろうか。
私たちが提供するのは、あなたの人生を変えるパーソナルトレーニング&丹田(たんでん)波動整体だ。心地よく触れられることで、あなたの自己肯定感ややる気アップにつながることを、私は知っている。
一歩踏み出し、気持ちいい習慣を一緒に作り直していきましょう。
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